1956 ケイ K136 / スプリング・グリーン&ホワイト・ミスト
二十九万八千円 2820グラム



          

1955年から1957年の間に生産されていた「ケイ」の1PUソリッド・ボディ「K136」というモデルです。

なんとも50sなオシャレなデザインですよね〜!

手元にある1956年のカタログによると「スマートでモダンな」2トーン・フィニッシュがウリのこのモデルは、小振りなシングル・カットボディながらその弦長は25 1/4インチのフェンダー・スケールよりも長い25 3/4インチ・スケールを採用しており、しっかりとしたテンション感とサウンドが得られます。

このタイプのギターは「ケイ」ブランド以外にもOEM生産で「オールドクラフツマン」や、「シルバートーン」、「SSスチュワート」、「カミコ」など色々とブランドを変えて販売されていますが製造元はこの「ケイ」だと思われます。

ボディ厚は1 3/4インチで、木材の材質についてカタログ上では「軽量な単板ハードウッド」とあり、具体的な材質についての記載がありません、塗装剥げの部分から見える木材はマホガニーのようにも見える部分もありますがそれにしては重量が軽すぎますし、色々資料を当たってみたのですが正直不明です、ポプラ、アルダー、バスウッド、そんな気もしますが、、、重量が軽いのは金属部品が圧倒的に少ないのと、そもそもボディ形状自体が小振りという事もありますので。

ピックアップは「ケイ」の通称「パンケーキ・タイプ」PUがボディ・トップに直付けの状態で1基搭載されています。

サウンドはストラトやレスポール程パワフルではないものの、カタログ記載の「ハイ・フィデリティ(サウンド再現の忠実性の高い)」マグネットPUの名の通り、50sヴィンテージらしい乾いたボディの抜けの良い響きを過不足なく誠実に再現している印象です。

コントロール類はピックガード上に1ヴォリューム、1トーンというシンプルな構成で、アウトプット・ジャックはボディ・サイドにセットされています。

ボディ・カラーとのマッチングで塗装されたブリッジはハカランダ材で作られており、ピッチ調整は出来ませんが左右のシャフト・スクリューにより上下高の調整は可能です。

洒落たデザインの金属テールピースから出る弦はブリッジまでの角度があまり無いのですが弦テンションはしっかりとしており、ブリッジ溝も深めに切られているので弦落ちの心配はありません。

ペグはクルーソン・デラックスの3連タイプで、チューニングの精度はヴィンテージ・ギターとしては悪くありません。

トラスロッドについてはカタログ記載がなく、恐らくノン・アジャスタブルタイプのモノが組み込まれているのだと思われますが、調整は出来ませんので必要に応じてアイロン、リフレット、指板修正といった作業で対応することになります。

実際このギターもオリジナルのブラス・フレットが低めなので弦高を下げるとビリつきは出やすいので、基本的には弦高を高めにして演奏することになりますが、弦高を追い込みたい場合はそれなりの作業は必要にとなります。

14フレットジョイントで、ハカランダ材のフィンガー・ボードに打ち込まれたフレット数は19本です。

グリップシェイプは「ベースボール・バット」の真ん中ら辺、といった印象の鬼の様な極太シェイプです。

とは言え、不思議なもので弾いているとグリップの力が抜けてきて慣れてしまうというか、却ってこの太さが心地よく感じられてきたりするんです。

そしてやはりこの鬼太グリップならではのファットなトーンというのがやはりあるんです。

良いんですよ、とっても。

温かみがあるというか、弾いていて木のトーンをしっかりと感じられる、そんなグリップ・シェイプなんです。

弾いているとクセになる、そんな独特な生鳴りのトーンを持ったギターです。

生鳴りの良さの理由の一つとして、構造がセット・ネックではなく、どうやらスルー・ネックっぽいのです、、、。

他の要素はさておき、ジョイント部に関してはやはりスルー・ネックの方が構造上シンプルなので振動伝達が良いですよね。

もうとにかく、このルックスですよね〜!

50年代でこのルックスはヤバいっす、そしてこのファットなトーンと、弾くとハマる独特なグリップ・シェイプ。

探しても中々見つからないですよ、このギターは。

見た目は最高!まず、試しに来てください、このグリップの心地良さ、触らないと分かりませんから。