1956 ハーモニー カリビアン H1002 / リーフ・コーラル&ホワイト / プレイヤーズ・コンディション
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ク〜っ!ヤバいっす、50年代のアコギにこんなデザインがあったんですね
〜!

「ハーモニー」ブランドの小型な所謂パーラー・ギター「カリビアン」です。

手元にある1956年の「ハーモニー」社のカタログに「ステラ」ブランドと
共に「ホリデイ・コロラマ・カラー」シリーズとして掲載されています。

便宜上手元のカタログ資料がドンズバ・スペックなので1956年製という事
にさせて頂きますが、調べたところでは生産年は1955年ー1958年と
なっていて正確な年式の確定は出来ません。

ボディ内スタンプは「H1073」とありますが、カタログによると「H10
02」で、フィニッシュ・カラーの名称は「リーフ・コーラル&ホワイト」と
あります。

お洒落で鮮やかな2トーンカラーもさることながら、目を引くのはアルミ板を
アコギの命であるトップ板にネジ留めしてしまうという!

カタログ上ではこのクローム調の金属板を「ハーモメタル」と命名し、ウリに
しているわけですよ、斬新です!

理由は「だってこの方がカッコイイと思ったんだもん!」というところでしょ
うかね、潔すぎます。

確かにサウンド設計を突き詰めたようなギターではありませんからね、カッコ
いいし。

当時、この手の50sデザインのお洒落な小型ギターを「ハーモニー」と「ス
テラ」の2ブランドで各6色づつ計12色展開していたようです。

そのパーラー・ギターの12本を含め、アーチトップ・モデルや、ソリッド・
ボディ・モデルなどでビビッドなカラー・フィニッシュ・シリーズを「コロラ
マ・ギターズ」と銘打ち展開していたようです。

ナチュラル・フィニッシュか、サンバースト・フィニッシュ、シースルー・ブ
ラウン・フィニッシュがほとんどのこの時代に於いて、これはかなり強烈で
す。

パーラー・ギターというと小型で見た目だけのお遊び用のいい加減な造りだろ
うと思われるでしょうが、、、まさにその通りです。

当店も昔は全く見向きもしていませんでした、ところが現地で久し振りに見か
けて気まぐれで触ってみたところサウンドはバッチリ乾いたヴィンテージ・
トーンだったんですね、おおぉっ!と。

どうせ、しょうもないサウンドだろうと思っていたのでコレには驚きました
ね。

木材はボディ、ネック、指板全て「バーチ材」です、ローズやら、マホガニー
やら、メイプルやら、スプルース、そんなお馴染みの材は一切使用していませ
ん、ローコスト・モデルですから当然です。

ただ弦長スケールが24 1/4インチ・スケールということで意外にちゃんと
しているんですよ。

ギブソンのレスポール等の24 3/4インチ・スケールの所謂ミディアム・
スケールよりは若干短く、フェンダー・ジャガー等の24インチのショート・
スケールよりも若干長めということでテンション感はバッチしなんです。

決してリッケンバッカーのジョン・レノンモデルの様にルーズになりがちな
チューニングを安定させるために太めのゲージを張る必要がある、といったこ
とはありません。

ライトゲージでバッチしです。

グリップ・シェイプは太めのトライアングル・シェイプですが、極太というほ
どでもなく特にローコードは非常に弾き易く快適です。

そもそもが12フレット・ジョイントのモデルなのでハイ・ポジションをガン
ガン弾くようなギターではないのですが、ロー・コードを鳴らした時の現代の
ギターには無い乾いた響きは絶品なワケです。

サウンド・ホール位置よりもややブリッジ寄りの位置でストロークをするとよ
り力強いトーンを堪能できます。

この手のパーラー・ギター、やはり基本的にはラップスチール・ギター並みに
弦高が死ぬほど高く、ネックがスキーのジャンプ台の如く反っていたり、指板
修正不可能な程捻じれていたり、指板が剥がれていたり、ネック・ジョイント
が外れていたり、ボディ内部のブレーシングが剥がれていたり、ボディにク
ラックが入っていたり、トップ板がたわんで歪んでいたり、、、そんなの当た
り前です、驚きもしません。

だから今まで手を出さなかったのですが、ただアタリの奴はめちゃくちゃ良い
ヴィンテージ・サウンドであることに気が付いてしまい、元々の鳴りが良くて
手を加えて調整できるコンディションのモノを厳選して仕入れ、当店で納得で
きるプレイアビリティとトーンになるまで追い込んでの販売です。

今回のギターもオリジナル性を損なわない程度に、諸々必要と思われる作業を
リペアの方でかなり時間をかけて様子を見ながら施してもらいました。

アメリカで見つけて持ってきただけという吊るしの状態ではありません。

「枯れた良いヴィンテージ・トーン」で、「心地良く弾けるギター」に仕上げ
てあります。

この手のギターを知ってる人からすればあまり乗り気にならないかもしれませ
んが、是非触ってみて判断してください。

パーツ類はオープン・バック・ギヤの3連ペグ、テイルピース、ブラス・フ
レットも含めてオリジナルだと思います。

ブリッジのみこのギターのデザインに合わせて作ったようでオリジナルではあ
りませんがルックス的にハマっているので、このまま生かして販売します。

ネック・ジョイントも問題なく、ネックも真っ直ぐで、フレットの減りもさほ
どなく、ビリつき音詰まりありません(3弦の14フレットのみちょっとあや
しいですが)。

弦高は12フレット位置のフレット上面から弦の下面までで1弦側約1.7m
m、6弦側約2.0mmです。

ボディ・トップに1箇所、ボディ・バックに3箇所、そして裏板のエンド部分
剥がれ気味の痕跡がありますが、すでに接着剤が流し込まれており動かしよう
がありません。

ただし、弾いてみると分かりますが箱鳴りには影響がないと思われます、元々
がそれほどデリケートなサウンド設計ではないので。

かなり弾き込まれたプレイヤーズ・コンディションながらその生鳴りに惚れ込
んで引っ張ってきちゃいました。

こう見えて、ロー・コードを鳴らした時のサウンドの余韻は中々に深みがある
んですよ。

このルックスで、このサウンドですからね、結構感動モノですよ。

何だこれ!と気になったら是非、試しに来てくださいね。