1956 ハーモニー カリビアン H1005 / タンジェリン&ホワイト
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お洒落ですよね〜、50年代にこんなデザインがあったんですね、しかもアコ
ギですよ!

「ハーモニー」ブランドのギター「カリビアン」です、この手の小振りなギ
ターはパーラー・ギターなどとも呼ばれていますね。

手元にある1956年の「ハーモニー」社のカタログに「ステラ」ブランドと
共に「ホリデイ・コロラマ・カラー」シリーズとして掲載されています。

便宜上手元のカタログ資料がドンズバ・スペックなので1956年製という事
にさせて頂きますが、調べたところでは生産年は1955年ー1958年と
なっていて正確な年式の確定は出来ません。

カタログによるとフィニッシュ・カラーの名称は「タンジェリン&ホワイト」
とあります。

お洒落で鮮やかな2トーンカラーもさることながら、目を引くのは銀色に輝く
金属板!

アルミ板をアコギの振動の源であるボディ・トップにネジ留めして固定してし
まうという!

このクローム調の金属板はカタログ上でも「ハーモメタル」と自慢げに紹介さ
れているわけです、これがウリのデザインだったんですね〜、恐るべしハーモ
ニー!

理由は「ぜってぇこの方がカッコいいって!」というところでしょうか、潔い
です。

確かにサウンド設計を突き詰めたようなギターではありませんからね、この遊
び心は素敵ですよ。

当時、この手の50sデザインのお洒落な小型ギターは「ハーモニー」と「ス
テラ」の2ブランドで各6色づつ計12色展開されていました。

そのパーラー・ギターの12本を含め、アーチトップ・モデルや、ソリッド・
ボディ・モデルなどでビビッドなカラー・フィニッシュ・シリーズを「コロラ
マ・ギターズ」と銘打ち展開していたようです。

ナチュラル・フィニッシュか、サンバースト・フィニッシュ、シースルー・ブ
ラウン・フィニッシュがほとんどの時代に於いて、これはかなり鮮烈です。

パーラー・ギターというと小型で見た目だけのお遊び用のいい加減な造りだろ
うと思われるでしょうが、、、全くもってその通りです。

当店も昔は相手にしてませんでした、ところが現地で久し振りに見かけて気ま
ぐれで触ってみたところサウンドはバッチリ乾いたヴィンテージ・トーンだっ
たんですね、マジかっ!と。

全然鳴らないダメダメなサウンドだと思っていたのでショックを受けました
よ、でもこのルックスで良い音がすると思うわけないじゃないですか、今は反
省してます、ハイ。

木材はボディ、ネック、指板全て「バーチ材」です、ローズやら、マホガニー
やら、メイプルやら、スプルース、そんなお馴染みの材は一切使用していませ
ん、ローコスト・モデルですから当然です。

ただ弦長スケールが24 1/4インチ・スケールということで意外とちゃんと
しているんですよ。

ギブソンのレスポール等の24 3/4インチ・スケールの所謂ミディアム・
スケールよりは若干短く、フェンダー・ジャガー等の24インチのショート・
スケールよりも若干長めということでテンション感はバッチリなんです。

決してリッケンバッカーのジョン・レノンモデルの様にルーズになりがちな
チューニングを安定させるために太めのゲージを張る必要がある、といったこ
とはありません。

ライトゲージでバッチリです。

グリップ・シェイプは太めのトライアングル・シェイプですが、極太というほ
どでもなく特にローコードは非常に弾き易く快適です。

そもそもが12フレット・ジョイントのモデルなのでハイ・ポジションをガン
ガン弾くようなギターではないワケですが、ロー・コードを鳴らした時の現代
のギターには無い乾いた響きは絶品です。

サウンド・ホール位置よりもややブリッジ寄りの位置でストロークをするとよ
り力強いトーンを堪能できます。

この手のパーラー・ギター、やはり基本的にはラップスチール・ギター並みに
弦高が死ぬほど高く、ネックがスキーのジャンプ台の如く反っていたり、指板
修正不可能な程捻じれていたり、指板が剥がれていたり、ネック・ジョイント
が外れていたり、ボディ内部のブレーシングが剥がれていたり、ボディにク
ラックが入っていたり、トップ板がたわんで歪んでいたり、、、そんなの当た
り前です、驚きもしません。

だから今まで手を出さなかったのですが、ただアタリの奴はめちゃくちゃ良い
ヴィンテージ・サウンドであることに気が付いてしまい、元々の鳴りが良くて
手を加えて調整できるコンディションのモノを厳選して仕入れ、当店で納得で
きるプレイアビリティとトーンになるまで追い込んでの販売です。

今回のギターもオリジナル性を損なわない程度に、諸々必要と思われる作業を
リペアの方でかなり時間をかけて様子を見ながら施してもらいました。

アメリカで見つけて持ってきただけという吊るしの状態ではありません。

「枯れた良いヴィンテージ・トーン」で、「心地良く弾けるギター」に仕上げ
てあります。

この手のギターを知ってる人からすればあまり乗り気にならないかもしれませ
んが、是非触ってみて判断してください。

ナットは交換されていますが、それ以外のパーツ類はオープン・バック・ギヤ
の3連ペグ、テイルピース、ブラス・フレットも含めて全てオリジナルだと思
います。

ネック・ジョイントも問題なく、ネックも真っ直ぐで、フレットの減りもさほ
どなく、ビリつき音詰まりはありません。

弦高は12フレット位置のフレット上面から弦の下面までで1弦側約2.0m
m、6弦側約2.0mmです。

ボディ・バックの中心部に2箇所に約3センチのクラックが並行して走ってい
ますが、サウンドには影響ありません。

このギターですが、今回ご紹介するパーラー・ギター・シリーズの中でも一番
鳴りが良いと思います、強力お勧めです!

特にボディ・トップは塗装状態も良くかなり綺麗なコンディションです。

このルックスで、このサウンド、結構感動モノですよ。

ナニコレっ!と思ったら是非、試しに来てください。